【シマノベイトリール メンテナンス】異音がしたのでDIYでエクスセンスDC SS XG 左ハンドルをオーバーホールしたらドハマりして大変でした…

【シマノベイトリール メンテナンス】異音がしたのでDIYでエクスセンスDC SS XG 左ハンドルをオーバーホールしたらドハマりして大変でした…

公開日
2020年11月30日 09:19:51
カテゴリー
スタッフ雑記

前回、エクスセンスDC SSからキュルキュルと異音がしたのでメンテナンス(注油)してみたんですが異音はなおらなかったのでDIYでオーバーホールしてみました!
ネットでいろいろネットで調べてみたらどうやら異音の原因はローラークラッチみたいです…
すぐ終わるだろうと思っていたらいろいろとドハマりして約12時間もかかっちゃいました…

  1. エクスセンスDC SS XGのオーバーホール動画はこちらから!
  2. 異音の原因はローラークラッチベアリング
  3. 用意するもの
  4. エクスセンスDC SS XG 左ハンドルの分解手順
  5. 組み立てながら清掃とグリスアップ&注油
    1. グリスアップ箇所
    2. オイル注油箇所
  6. オーバーホールでハマったポイント
    1. クラッチプレート(本体Aシートの接点)にグリスを塗らないとハンドルリターンでクラッチが戻りきらない!
    2. ドラグを完全に緩めた状態でドラグを出すとドラグ音出シピンが外れてハンドルが回らなくなる!
  7. オーバーホールを行った結果
  8. 今回の記事で登場したアイテム紹介
  9. まとめ

前回は異音がしたのでシマノベイトリールのメンテナンス(注油)してみました!で注油を行ったんですが問題の異音が直らなかったので今回はDIYでオーバーホールしちゃいます!

DIYって自分でオーバーホールってことでしか?
そんなことして大丈夫でしかね…

まぁスピニングリールを自分でオーバーホールしたこともあるので
きっとサクッと終わるでしょう!

スピニングリールよりベイトリールの方が複雑な気もするでしが…
これはやらかす予感がするでしな…

自身でオーバーホールを行う場合は自己責任でお願いします!

エクスセンスDC SS XGのオーバーホール動画はこちらから!

今回も動画撮ったでしね!

オーバーホールの様子はテキストベースより映像で見た方が手順が分かりやすいかと!

確かに分解の順番とか分かりやすそうでしね!

カット数が多くて編集に時間がかかったので是非見て頂けると幸いです!
【シマノベイトリール メンテナンス】DIYでエクスセンスDC SSをオーバーホールしたら中がとんでもないことに…

異音の原因はローラークラッチベアリング

オーバーホールするってことは“キュルキュル”の原因はわかったでしか?

ネットでいろいろ調べたところこのローラークラッチが怪しいですね…
ネットでいろいろ調べたところこのローラークラッチが怪しいですね…

ローラークラッチって普通のベアリングと何か違うんでしか?

ハンドルの回転を一方向に制御しているパーツですね!
このパーツが問題でキュルキュル異音がするみたいです…

結構大事そうなパーツでしね…

ローラークラッチにトラブルがあると最悪の場合
ハンドルが逆回転して釣りどころじゃなくなるみたいです…

用意するもの

精密ドライバーセット
精密ドライバーセット

ほとんどプラスネジなので使うのはプラスドライバーですね!
今回、固くてなめそうなネジはマイナスドライバーを使いました!

10mmレンチ
10mmレンチ

ハンドル固定ナットに使用します!

SHIMANO リールメンテスプレー(セット)SP-003H
SHIMANO リールメンテスプレー(セット)SP-003H

今回、リールグリススプレー SP-023Aを使いましたが箇所ごとに専用のグリスがあるみたいなので概要欄にURL貼っておきます!
シマノ使用箇所別推奨グリス・オイル早見表

パーツクリーナー(KURE パーツクリーナー プラスチックセーフ 3021 420ml)
パーツクリーナー(KURE パーツクリーナー プラスチックセーフ 3021 420ml)

リールにはプラスチック(樹脂)も使われているのでプラスチックOKなパーツクリーナーがいいですね!
速乾性のものが扱いやすいと思います!

あとは綿棒やウエスなどの清掃道具でしな!

エクスセンスDC SS XG 左ハンドルの分解手順

いよいよ分解するでしか!

ですね!
パーツ価格表とにらめっこしながら分解していきます!

キュルキュル直るといいでしな!

手順を下記に列挙しておきます!
ちなみにカッコ内はエクスセンスDC SS XG 左ハンドルの部品番号です!
先ほどのパーツ価格表と部品番号を照らし合わせるとイメージしやすいかと!
動画はここから分解が始まります!

  1. サイドプレートを外してスプールを取り外す サイドプレートを外してスプールを取り外す
    1. ブレーキダイヤル(0320 ブレーキダイヤル組)を回して“OPEN”の位置にする
    2. サイドプレート(0323 本体B組)を時計回りに回して外す
    3. スプール(0090 スプール組)を取り外す
  2. ハンドルとスタードラグを取り外す ハンドルとスタードラグを取り外す
    1. ハンドルに付いてる固定ボルト(0001 固定ボルト)を外す
    2. リテーナー(0002 リテーナー)を外す
    3. ハンドル固定ナット(0301 ハンドル固定ナット)を10mmレンチで反時計回りに回して外す
    4. ハンドル(0012 ハンドル組)を取り外す
    5. スタードラグ(0302 スタードラグ)を外す
    6. スタードラグバネ(0018 スタードラグバネ)を外す
    7. スタードラグを使ってスタードラグ固定ナット(0303 スタードラグ固定ナット)をドラグを緩めて外す
    8. スタードラグスペーサー(0020 スタードラグスペーサー)を外す
    9. 2枚の座金(0021 座金)を取り外す[湾曲しているので戻す際に方向に注意]
    10. 座金(0022 座金)を外す
  3. 本体Aをフレーム組から外す 本体Aをフレーム組から外す
    1. 固定ボルト(0080、0087、0088 固定ボルト)を4本外す
    2. 中のパーツが飛び散らないように本体A(0304 本体A)を真上に引き抜いて外す
  4. ローラークラッチベアリングを本体Aから外す ローラークラッチベアリングを本体Aから外す
    1. ローラークラッチインナーチューブ(0034 ローラークラッチインナーチューブ)を外す
    2. 座金(0022 座金)とボールベアリング(0023 ボールベアリング 8×12×3.5 SARB)を本体Aから外す
    3. 本体Aに圧入されているローラークラッチベアリング(0033 ローラークラッチベアリング)をボールペンの先などを使って外す
  5. メカニカルブレーキ部分を本体Aから外す メカニカルブレーキ部分を本体Aから外す
    1. メカニカルブレーキノブ(0024 メカニカルブレーキノブ)を外す
    2. ベアリング抜ケ止メ(0027 ベアリング抜ケ止メ)を外す
    3. 本体Aの内側からボールベアリング(0028 ボールベアリング 3×10×4、0030 ボールベアリング 5×9×3 SARB)2つとベアリング間座(0029 ベアリング間座)を外す
  6. フレーム組からドライブギア関連パーツを外す フレーム組からドライブギア関連パーツを外す
    1. ドライブギア(0305 ドライブギア)を外す
    2. ドライブギアからスタードラグ板(0035 スタードラグ板)とドラグ音出シラチェット(0036 ドラグ音出シラチェット)を外す
    3. ドライブギアからスタードラグ座金(0037 スタードラグ座金)を外す
    4. ドライブギアからドラグ音出シピン(0038 ドラグ音出シピン)とドラグ音出シバネ(0039 ドラグ音出シバネ)とドラグバネホルダー(0040 ドラグバネホルダー)を外す[無くしやすいので注意]
    5. ドライブギアからスタードラグ座金(0042 スタードラグ座金)とストッパーギア(0043 ストッパーギア)を外す
  7. フレーム組からピニオンギア関連パーツを外す フレーム組からピニオンギア関連パーツを外す
    1. クラッチカム押サエ板(0067 クラッチカム押サエ板)からクラッチヨークバネ(0064 クラッチヨークバネ)を2つ外す
    2. クラッチカム押サエ板(0067 クラッチカム押サエ板)から固定ボルト(0066 固定ボルト)を2本外す
    3. フレーム組からピニオンギア(0308 ピニオンギア)とクラッチヨーク(0309 クラッチヨーク)とクラッチカム押サエ板(0067 クラッチカム押サエ板)を外す
    4. ピニオンギア(0308 ピニオンギア)から座金(0068 座金)とボールベアリング(0074 ボールベアリング 8×12×3.5 SARB)を外す
    5. クラッチツメバネ(0312 クラッチツメバネ)を外す[飛びやすいので注意]
    6. クラッチカム(0310 クラッチカム)とクラッチツメ組(0311 クラッチツメ組)を外す
  8. フレーム組からドライブギア軸関連パーツを外す フレーム組からドライブギア軸関連パーツを外す
    1. フレーム組から固定ボルト(0048 固定ボルト)を2本外す
    2. フレーム組からドライブギア軸(0306 ドライブギア軸)を外す
    3. ドライブギア軸からE形止メ輪 2.5(0052 E形止メ輪 2.5)を外す
    4. ドライブギア軸からボールベアリング(0050 ボールベアリング 5×9×3 SARB)を外す
    5. ドライブギア軸からドライブギア軸固定板(0049 ドライブギア軸固定板)を外す
  9. フレーム組からウォームシャフト関連パーツを外す フレーム組からウォームシャフト関連パーツを外す
    1. ウォームシャフトからE形止メ輪 2.5(0052 E形止メ輪 2.5)を外す
    2. ウォームシャフトからウォームシャフトギア(0059 ウォームシャフトギア)を外す
    3. ウォームシャフトからE形止メ輪 2(0086 E形止メ輪 2)と座金(0085 座金)を外す
    4. ウォームシャフトに付いているブッシュ(0008 ブッシュ)を外す
    5. レベルワインド受ケ(0054 レベルワインド受ケ)をマイナスドライバーで外す
    6. レベルワインド組から座金(0055 座金)を外す
    7. レベルワインド組からウォームシャフトピン(0056 ウォームシャフトピン)を外す
    8. レベルワインドパイプ(0061 レベルワインドパイプ)を外す
    9. レベルワインドパイプからウォームシャフト(0060 ウォームシャフト)を外す
  10. フレーム組からクラッチ関連パーツを外す フレーム組からクラッチ関連パーツを外す
    1. クラッチプレートから固定ボルト(0073 固定ボルト)を外す
    2. フレーム組からクラッチプレート(0313 クラッチプレート)を外す
    3. フレーム組からクラッチレバー(0317 クラッチレバー)を外す
    4. 本体Aシートを固定している固定ボルト(0076 固定ボルト)を2本外す
    5. フレーム組から本体Aシート(0314 本体Aシート)を外す
  11. フレーム組からレベルワインドガード関連パーツを外す
    1. レベルワインドガードを固定している固定ボルト(0077 固定ボルト、0078 固定ボルト)を2本外す
    2. フレーム組からレベルワインドガード(0307 レベルワインドガード)を外す
    3. フレーム組からレベルワインドガイド(0084 レベルワインドガイド)とレベルワインド組(0058 レベルワインド組)を外す

組み立てながら清掃とグリスアップ&注油

案外、分解の手順が多かったでしな…

ですね…
ちょいちょいハマりながら分解に約2時間ほどかかりました…

2時間もでしか…
でも後は清掃してグリスアップ&注油しながら元に戻すだけだからすんなりいきそうでしが…

そう行けばいいのですがここからさらにドハマりして大変でした…
とりあえずここでは問題のローラークラッチの清掃の様子を…

ローラークラッチにパーツクリーナーを吹きかけると…
ローラークラッチにパーツクリーナーを吹きかけると…
こんなに金属片みたいな錆が取れました… こりゃキュルキュル異音がしてもおかしくないですね…
こんなに金属片みたいな錆が取れました…
こりゃキュルキュル異音がしてもおかしくないですね…

ちなみにグリスアップと注油(オイル)箇所は下記になります!

グリスアップ箇所

  • ローラークラッチ(スピニングではオイル)
  • 各ギア
  • スタードラグ座金(カーボンドラグ用グリス推奨)
  • クラッチプレート(本体Aシートの接点)
  • ウォームシャフト

グリスアップのポイントは下記になります!

  • グリスは多すぎず適量で!
  • 摩擦を軽減させるためにクラッチプレートにもグリスを!

オイル注油箇所

  • 各ボールベアリング
  • スプール軸

オーバーホールでハマったポイント

ハマったって何かやらかしたんでしか?

いろいろとどハマりして完了するのにトータル約12時間ほどかかりました…

クラッチプレート(本体Aシートの接点)にグリスを塗らないとハンドルリターンでクラッチが戻りきらない!

クラッチプレートを清掃して完全にグリスがとれてしまうと摩擦抵抗が大きくなってハンドルリターンでクラッチが戻りきらなかったですね…

クラッチが戻らないとハンドル回せないでしね…

ですね、これ解決するのに10分ほどかかりました…
さっき書きましたがクラッチプレート(本体Aシートの接点)にグリスアップが必要です!

クラッチプレートにもグリスが必要なんてなかなか気付かないでしね…

もしベイトリールのクラッチが戻りきらない症状がある場合はグリスが流れてしまっている可能性があるかもですね!

ドラグを完全に緩めた状態でドラグを出すとドラグ音出シピンが外れてハンドルが回らなくなる!

これは深夜に始めて寝ずに早朝を迎えて頭が回って無くて起きたドハマりなんですが…

サクッと終わらなかったんでしね…

ドラグの強弱の方向を間違えていてドラグを完全に締めた状態だと思ってラインを引っ張ってドラグをだすと…

こんな感じでドラグ音出シピンが中で外れてハンドルが回らなくなります…
こんな感じでドラグ音出シピンが中で外れてハンドルが回らなくなります…

“ドラグを締めてもドラグが効かない”&“ドラグ音出シピンが中で外れる”のダブルパンチで大変でした…
ドラグ音出シピンが外れる度に本体Aをフレーム組から外してと解決するのに約5時間半かかりました…
原因はドラグの強弱の方向を間違えただけだったんですけどね…

相変わらずやらかすでしね…

エキサイティングドラグサウンドを搭載したベイトリールでドラグを最大限緩めた状態でラインを出すのは注意が必要ですね!

オーバーホールを行った結果

眠い目を擦りながら外で試投しました…
眠い目を擦りながら外で試投しました…

キュルキュルは直ったでしか?

異音は無事直りました!
ただいくつかのボールベアリングが清掃後もゴロツキが残ってしまってましたね…
ハイシーズン終わったらもう1度オーバーホールですかね…

今回の記事で登場したアイテム紹介

まとめ

オーバーホールしてからは釣行後はこの状態で乾燥させるようにしました!
オーバーホールしてからは釣行後はこの状態で乾燥させるようにしました!

サクッと終わるはずがとんでもない時間がかかっちゃいました…

やっぱりベイトリールのオーバーホールは大変なんでしね…

自信の無い方はオーバーホールはメーカーさんや釣具屋さんにお願いしましょう!